何故ファイターズの中継ぎには左腕投手の人材が少ないのか

【はじめに】

ファイターズの中継ぎ左腕としてすぐに思い浮かぶのはレジェンドクラスの成績を残している宮西様以外におるまい。しかし2番目,3番目を考えると言葉に詰まるというか、単純に思い出せないのである。トレード移籍してきた林投手は勿論のこと一時期中継ぎを経験していた現在のローテに入っている加藤投手も活躍してはいたが結局数年にわたってブルペンを支えることはなかった。今回は中継ぎ左腕についての私見を述べていきたい。

 

【過去10年のドラフト】

過去10年(2008〜2017)のドラフトで獲得した左腕は他球団に比べて少ないように感じる。トレードの多い球団であるが、それにしても2009,2011,2012年は一人の左腕も獲得していないことが響いていそう(結果論)。獲得した年も多くて2人、普段は1人と球団の基本戦略が見えてきそうな数字だ。

 

【若い左腕の具合はどうか】

私個人の意見としては堀,上原のドラフト一位左腕2人のどちらかを先発で見たい。欲を言えば両方。となるとブルペンで待つ左腕は公文,宮西両投手のみということになり結果シーズン143試合の長丁場を考えるとあと一人足りないように思えるのだ。つまり上原くんが中継ぎの位置にいるのは単純に「中継ぎ左腕が足りない」に他ならない。当然最近は先発陣が好投を続けているので無理に先発を任せる必要はないし「足りない」を補えるピースとして選ばれたのだろうから采配という意味でも仕方ないよね。

先日の有原くんの先発試合の後続として高山くんがひっそりリリーフしている。ツイッターで彼の名前を検索すると95%くらい彼がイケメンである証左が湧いて出てくるのだが能力の面でも2年以内に一軍で中継ぎや先発として活躍しすべく成長が期待されているのだ。

 

全体として「将来性は高く、投手として成功しそうな左腕が多いが中継ぎ起用の枠に入り、長く活躍するような選手かというと疑問」といえる。簡単に言うと中継ぎとしてアマチュアを過ごし中継ぎとしてプロに入団した左腕がいないのだ。

 

【2018年以降のドラフトはどうか】

宮西様が10年支えた中継ぎ左腕のポジションはたしかに公文,上原投手で安定させようとしている。が、本音を言えばもう1人欲しいはずだ。大学生左腕もそうだし社会人投手ともなるとドラフト順位は高くなりがちだが今年こそは思い切って上位で獲得するのかな。1位は現状大阪桐蔭のあの選手を狙いにいきそうだけど。

ただ相場では1位指名ではスター候補選手や「目玉」と呼ばれるポジションを意識しない獲得競争が繰り広げられ、その後社会人投手や大学生投手の評判がいい選手が消えていく流れが多い。2位,3位では1位で獲得した選手から逆算して即戦力か将来性かを重視した指名が続く。優秀な即戦力中継ぎ左腕の獲得には2,3位指名の枠での獲得が必須。1位指名のくじを当てた場合、どちらかの枠で高校生の逸材を獲得してきたファイターズとしてはどちらの枠でどの系統の選手を獲得するかは割と頭の悩ませどころだろう。これは予想に過ぎないが1位で今年のセンバツ優勝投手の獲得に成功すればその調子で2位に即戦力中継ぎ左腕を獲得しに向かいそう。2017年3位の田中くんのような、高校生の中でもチームのスカウトが目をつけた選手を3位で獲得できそうならその流れで結局7〜8人を指名するかもしれない。枠がカツカツという話は聞いているのでその後には戦力外通告とトレードの嵐が吹くのだろうなあ。具体的にはサイレントK石井さんや高良くん,助っ人の調子と契約によっては1年目のロドリゲス,手術した森本くんや北海道出身の大累選手がラストチャンスっぽいし、チームが波に乗る中居場所が無ければトレードされそうなのは結果が今ひとつでない浦野,二軍で打ちまくってるソフト大嶋,今ひとつ殻の破れていない岡,永遠のアイドル谷口,大谷くんの後輩岸里くんあたりに危機感がある。何気に芸人の杉谷さんも危ない。ただいざとなれば実松コーチの選手契約を終了させそうなので10名単位の血の入れ替えは無いと思っている。

 

【最後に】

左腕より目玉を狙いにいくチームなので多分今年はあの人か今後メディアで話題が大きくなるであろう東洋大,日体大のエースや夏の甲子園のスターあたりじゃないかな。そのくじの結果によって方針が大きく変わるようなので今年もくじに注目、かもしれない。